前回は白内障手術に使用する『眼内レンズ』について説明をしましたが、今回は手術までの流れをより詳しくお伝えしたいと思います。

　白内障の診断後、手術予定日を決めます（当クリニックは毎週月曜日の午後が手術日となります）。希望の日にちがある場合は２、３週間前には受診されご予約ください。旅行に出かける予定がある、スポーツの大会を控えているなど、今後のスケジュールを考え、余裕を持って日にちを決めましょう。

　手術当日までの間に、１回は通院が必要です。目の状態をより正確に検査するために、２回以上来ていただくことをおすすめしています。

　このときに、レンズの度数などを決めます。前回でもお伝えした通り、眼内レンズには種類がありますので、一人一人のライフスタイルに合った選び方が必要です。希望の見え方について、しっかりと打ち合わせしましょう。

　また、手術内容について具体的な説明をします。手術に対するネガティブなイメージを少しでも取り払い、理解し、納得して臨んでもらえるように分かりやすい説明を心がけています。不安な点、気になる点などありましたら、なんなりとお気軽にご相談ください。

　患者さまの中には白内障手術を受けるにあたり「手術をしたら全部良くなる」と思われている方が意外と多くいらっしゃいます。例えば「緑内障の目薬をしなくてもよくなるのか」「ドライアイが治るのか」など。白内障手術をすれば、白内障による視力の低下は改善されます。しかし、それ以外は別ものです。白内障手術で今抱えている目の病気症状が全てが治るわけではないことを理解していただければと思います。

　手術当日まで特に日常生活での制限はありませんが、術後片目に眼帯をつけて帰宅することになるので、付き添いの方に帰りの運転を頼んだり、タクシーなどを利用することを検討しておいてください。

　この他、手術費用に医療費限度額適用認定証をご利用される場合は、事前に用意しておくと便利です。

　次回は手術当日以降の流れを説明します。