今回は白内障手術の当日以降の流れについて説明します。

　手術は午後から行われるので、当日午前中のお食事は軽めにとってください。術後は３日間首から上を洗うことができないため、洗髪しておくとよいでしょう（翌日から美容院での洗髪は可。床屋は不可）。お化粧はしないでください。

　普段から服用している薬は通常通りお飲みください。昔は血液をサラサラにする薬は控えていただきましたが、現在は医療機器の進化により目への負担が格段に少なくなっているので問題ありません。

　手術は点眼麻酔を使用し、ほとんど痛みを感じません。１５分程で終わります。麻酔が切れたとき、痛み止めがいらない程度の痛みはあるかもしれませんが、次の日にはひいていることが大半です。目の中がゴロゴロとしますが、こちらも治まっていきます。傷がうずく可能性があるので、当日の飲酒は控えていただき、１週間はたしなむ程度にしてください。

　翌日、クリニックで眼帯を外します。外した瞬間に良く見えるようになったと実感する人もいれば、１週間から１ヶ月かけて視力が回復していく人もいます。メガネを買い換える場合は、視力が安定してくる１ヶ月後の方が無難です。

　手術を受けた目は赤く、内出血を起こすこともありますが徐々に落ち着いてきます。視界も眩しく感じますが、こちらも時間の経過とともに感じにくくなります。明るさが気になる人は、サングラスを使用すると楽になります。

　視界にふわふわと黒い虫のようなものが飛んでいるように見えてくることもあります（飛蚊症）。これはもともと目の中にあった生理的なものの場合が多いのですが目の病気の可能性もあり、眼底検査をおすすめします。視力が回復したことで見えるようになっただけで心配はいりませんが、気になる場合はご相談ください。

　術後は経過を見るために２、３回／月ほど通院していただか場合が多いです。

　日常生活では、趣味や仕事で木のくず、埃などが目に入る可能性がある場合は保護メガネをかけた方がよいです（クリニックでも購入できます）。軽いジョギング程度の運動やサウナなら１週間、ゴルフは２週間、激しい運動は１ヶ月は控えてください。ボールが飛んできたり、転んでしまったりと、目に物が当たる可能性があることには注意が必要です。

　以上、手術を受ける前のご参考になれば幸いです。気になることがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。